レディーファースト

どうも!のらねこです!
今回はですね、ちょっとネットで気になる記事を見つけてしまいましたので、それについて書きたいと思います。
ヨーロッパ系の外国人男性と結婚して、現在はヨーロッパに住んでいる女性が書いた記事なんですが、その記事の概要は以下の通りです。

3年ぶりに日本に帰国したその女性が電車に乗ろうとしたところ、その女性より後ろに並んでいた若い男性に押しのけられた挙句、その男性は自分の思うポジションを確保できなかったらしく、激しく舌打ちされた上に睨まれた、というのです。
その経験から、日本ではレディーファーストを勘違いしている人が多いよ、という内容でした。

色んな考え方があると思うんですが、当該記事について、自分なりに思ったことを書いてみたいと思います。

そもそもレディーファーストとは?

まず、僕自身レディーファーストって何?というところがあまり分かっていなかったので、簡単にレディーファーストについて調べてみました。
レディーファーストには大きく3つの説があり、それぞれニュアンスが違いますので、1つずつ説明したいと思います。

■「女性を先に行かせよう」
現代で一般的に理解されているレディーファーストとは異なり、中世ヨーロッパを起源とするレディーファーストは、男性中心の社会の中で構築された考え方だったようです。
例えば、毒殺や暗殺を防ぐために、先に女性に食事をさせて毒が入っていないか確認させる、先に歩かせることで「盾」として女性を使おうという発想から生まれたのが、レディーファーストだそうです。
私たちが一般的に考えるレディーファーストとは発想が真逆ですよね。

■「淑女のマナー」
2つ目の考え方はヨーロッパ上流階級における淑女のマナーとしてのレディーファーストです。
この考え方も男性中心の社会を原則に考えられており、女性が先に行動して男性を迎え入れる、男性よりも先に部屋を退出して男性同士の会話に入らない、といったあくまで男性が上で女性が下という考え方によって考え出された淑女のマナーだったのです。

■「女性を先に」
3つ目は私たちが一般的に認識しているレディーファーストに近いものだと思います。
レディーファーストが生まれた中世ヨーロッパでは、長男は家督を継ぎ、次男以降の男子が家督を継ぐ可能性はありませんでした。
なので、長男以外の男性は女性から相手にされないため、自分から女性にすり寄って女性側の家を継がせてもらう必要があったのです。そのため、女性を大切にし、優しくすることが必要だったため、女性を優先するレディーファーストが生まれたのです。

今回僕が気になった記事は、もちろん3つ目の女性を大事にする、というレディーファーストについて筆者の女性が書いているものです。

記事を書いた女性の主張

さて、本題に戻りますが、当該記事を書いた女性の主張について書いていきたいと思います。
冒頭にも書きましたが、欧米(特にヨーロッパ?)ではレディーファーストの習慣が一般的に浸透しており、それに反する行動をとる日本人男性は国際的にみて恥ずかしいよ、というのが記事の冒頭にありました。
そして、日本人はレディーファーストについて、以下の3点について勘違いしていると筆者の女性は語っています。

■勘違いその1 「淑女ではない女性にレディーファーストをする必要はない」
本当のレディーファーストは相手の女性を選り好みせず、基本的に全ての女性に対して行うもの。女性によって態度を変えるのは紳士とは言えない。

■勘違いその2 「女性だけでなく、弱者全般を助けるべき」
一見正論にも見えるが、日本で日常的に妊婦、老人、子ども、障がい者などに対して積極的に手助けしているかは甚だ疑問。ヨーロッパはそういった方々に対する手助けは日常的なので、「弱者全般を助けるべき」という日本人の主張は空虚である。

■勘違いその3「レディーファーストはモテテクの一種」
日本人はレディーファーストを「モテテク」と思っている人が多く、優先されるべき女性ですら「女性にモテるためにやっているようで浅はかである」と考えている。

記事について思うこと

この記事を読んだときに感じた正直な感想は

「海外に触れた大学生が日本(日本人)をバカにしてるなー」

って感じでした笑

まず、勘違いしてほしくないのは、僕はレディーファースト反対派でもなんでもありません。
寧ろ素敵なことだと思っているぐらいです。
ただ、どちらかというと筆者の女性が書いている勘違いその2「女性だけでなく、弱者全般を助けるべき」の考えに近いです。

ただ、この記事全体から伝わってくるのは、ヨーロッパこそすべてにおいて上位であり、日本人は下位である、という完全な欧米礼賛でした。

もちろん、当該記事の冒頭にあるように、電車で前の人を押しのけてでも自分の絶好のポジションを確保するような行動は良くないと思っています。
しかし、それはレディーファースト云々の話ではなく、一般的なマナーの問題であり、例えば押しのけられた人が男性であっても非難されるべき内容であることは間違いありません。
そこで日本のレディーファーストはどうなってるの?という考え方に行きつく方が、何か勘違いをしているんではないかと思います。

また、筆者の女性はヨーロッパに在住していて、3年振りに日本に帰国したとも書いていました。
勘違いその2でも筆者の女性が、ヨーロッパでは弱者に対する手助けは日常的で、日本では日常的ではないと書いていましたが、それは単に在住している地域にいるのが長いのでよく見るだけで、日本に滞在する期間が短くてたまたま見かけなかっただけではなのでしょうか。
実際僕の嫁も子どもを抱っこしながら毎朝電車に乗って通勤してくれていますが、毎日のように駅の階段を上るのを補助してくれたり、席を譲ってくれたりする人ばかりだと言って喜んでいます。
筆者の女性が何日日本に滞在していたかはわかりませんが、具体的なソースの無い状態で日本人全体を否定するような書きぶりはやめた方がいいのではないかと思います。

レディーファーストについての考え方

次に僕のレディーファーストに関する考え方について書きたいと思います。

■郷に入っては郷に従え
日本には「郷に入っては郷に従え」ということわざがありますよね。
確かにヨーロッパでは筆者の女性が言うようなレディーファーストが一般的な習慣として根付いているので、自分がヨーロッパに行くことや、仕事をするようなことがあれば、もちろん学んでその国や地域に合わせていくことが必要だと思います。

■日本でレディーファーストの考えを押し付けたりするのはNG
一つ前でも書きましたが、郷に入っては郷に従えの考えで、日本で習慣として根付いていないレディーファーストを押し付けたりするのは基本的にはやらない方がいいと考えています。
イスラム教徒の方が他の宗教圏に行って、「ラマダンのことを知らないなんて恥ずかしい国民だな、勘違いしてるよ。」と声高に叫ぶのは明らかにおかしいですよね。
時代の変化によって古くてよくない考え方は淘汰されていくべきだと考えていますが、さもヨーロッパの文化が正解であるように、レディーファーストを押し付けることがないようにしてほしいなと思います。

■マナーだからやる、では意味がない
筆者の女性はレディーファーストは国際的儀礼だから、知っておいて損はないよ、とも書いてくれています。それ自体は確かに必要かな、とも思います。ただし、本来的には相手マナーは相手を思いやる気持ちから起きる行動だと考えています。マナーだからやる、では本来の意義からは遠ざかると思うので、相手のことを思い遣って行動することをまず考え、その中でレディーファーストのテクニックを入れていくのが本来あるべき姿だと考えます。

最後に

いろいろと書きましたが、レディーファーストだけではなく、皆が気持ちよく過ごせるような配慮がマナーだと考えているので、今回の記事については意見を言わせてもらいました。

こんな感じで今後も気になる記事について投稿していきたいと思いますので、どうぞ読んでやってください!

のらねこでした!ではまた!




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